冷える原理
注射を受ける前に、アルコールで消毒すると、その部分がヒヤッと感じます。これはアルコールが蒸発をする時皮膚から熱を奪うためです。また、真夏になると庭で「打ち水」をしている風景を見受けますが、これは、まいた水が蒸発する時に、地面や周囲の空気から熱を奪う、つまり 、水の蒸発熱を利用した、一種の冷房手段なのです。
このように液体が気体になること、すなわち蒸発により周囲の物体から奪う熱のことを蒸発熱といい、エアコンはこの原理を応用したものです。エアコンは、低温でも非常に蒸発しやすい液体を使用してお り、この液体を“冷媒”といいます。
冷房・暖房のしくみ
冷房は、部屋の中の熱を“冷媒”が集め、その熱をポンプのようにくみ上げて、外へ出しています。部屋の中の暖かい熱が外に運ばれることにより、涼しくなります。
暖房は、冷房とは反対で、外の空気の熱を“冷媒”が集めて、部屋の中へ運びます。外の熱が部屋の中にくみ上げられて、暖かくなります。これをヒートポンプと呼んでいます。そのためエアコンは、“冷媒”を連続的に循環させるための心臓部となる圧縮機、放熱・吸熱の役目をする熱交換器と呼ばれるもの等で構成されています。


定格能力とは、お部屋を十分に冷やしたり、暖めたりするのに必要な能力のことで、お部屋の広さによって異なります。定格能力を発揮するときの消費電力を定格消費電力といいます。
中間能力とは、定格能力の約1/2の能力のことです。中間能力を発揮するときの消費電力を中間消費電力といいます。室温が安定したときなど大きな能力を必要としない場合に発揮される能力ですので、実使用上、発生頻度としては最も高いといえます。
省エネ法とは地球温暖化防止を目的に、それまでの省エネ法を改正。商品区分・冷房能力ランクにより2010年または2012年までに目標基準値をクリアすることが義務づけられています。
| 目標年度 | 2010会計年度:冷暖房/壁掛形 2012会計年度:上記以外の全機種 |
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| 目標基準値 (APF) |
冷暖房兼用形 | 〜3.2kW | 〜4.0kW | 〜5.0kW | 〜6.3kW | 〜7.1kW | 〜28.0kW | |
| 壁掛形 | 寸法規定 | 5.8 (A) |
4.9 (C) |
5.5 (E) |
5.0 (F) |
4.5 (G) |
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| 寸法フリー | 6.6 (B) |
6.0 (D) |
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| 壁掛形以外のもの | 5.2 (H) |
4.8 (I) |
4.3 (J) |
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| マルチタイプ | 5.4 (K) |
5.4 (L) |
5.4 (M) |
|||||
( )内は省エネルギー法に基づく区分名。
寸法規定:室内機の横幅寸法800ミリ以下かつ高さ295ミリ以下の機種
寸法フリー:上記以外の機種
通年エネルギー消費効率(APF)について
APFはJIS C 9612 に基づき、ある一定の条件のもとにエアコンを運転した時の消費電力1kW当りの冷房・暖房能力を表したものです。省エネルギー法で新たに設定された2010年目標製品の評価基準として採用されました。
APF=1年間で必要な冷暖房能力の総和÷期間消費電力量
インバーターエアコンは、お部屋の温度を保つために、外気温に合わせて能力を変えることができ、それに伴い消費電力は変わります。そこで、冷房期間・暖房期間を決めて発生外気温ごとの消費電力を年間で合算したものが期間消費電力量(kWh)で、この値が小さいほどエネルギー効率がよいといえます。
実際に運転した時に近いものになり、ランニングコストの目安となります。期間消費電力量の表示については、(社)日本冷凍空調工業会規格に基づき、下記の条件のもとに運転した時の試算値をカタログに記載しております。
| 外気温度: | 東京をモデルとしています。 |
| 設定室内温度: | 冷房時27℃/暖房時20℃ |
| 期間: | 冷房期間6月2日〜9月21日の3.6ヶ月間 暖房期間10月28日〜4月14日の5.5ヶ月間 |
| 使用時間: | 6:00〜24:00の18時間 |
| 住宅: | JIS C 9612による平均的な木造住宅(南向) |
| 部屋の広さ: | 機種に見合った広さの部屋(下記参照) |
| 冷房能力(kW) | 〜2.2 | 2.5 | 2.8 | 〜3.6 | 〜4.5 | 5.0 | 6.3 | 7.1 |
| 畳数(畳) | 6 | 8 | 10 | 12 | 14 | 16 | 20 | 23 |
家庭用エアコンでは、“冷媒”としてフロンを使用しています。
家庭用エアコン等に採用されているHCFC22(R22)は、冷蔵庫等の冷媒として使われていたCFC12冷媒(1995年に全廃)に比べ、オゾン層破壊係数は1/20程度ですが、地球環境保護の観点より2004年から大幅な生産削減が開始され、2020年に全廃されることになりました。
そこで、オゾン層を破壊しないフロンとして開発されたのが代替フロンHFCで、日立はR410Aを採用しました。エアコン業界各社は、この代替フロンを家庭用のエアコンの冷媒として採用しています。
「カラッと除湿」は熱リサイクル方式と呼ばれる方式を採用しており、従来の弱冷房方式のドライ機能と方式が異なります。
この方式は、冷房運転の時室外機から排熱される一部の熱を室内側に取込んで、冷房運転による冷えた空気を暖めて、吸込んだ空気の温度を下げることなく湿気だけをとったカラッとした空気をお部屋に送る方式です。これにより、温度を下げずに除湿することが可能となりました。室外側から排熱の一部を取込むために室内機の中に「熱リサイクル弁」という減圧装置を装備しています。
この減圧装置で冷媒を減圧することにより、室内機熱交換器を「空気を暖める為の暖かい部分」と「湿気を取る為の冷たい部分」とに分けることができ、温度を下げない快適な除湿を可能としています。
「PAM」とはPulse Amplitude Modulation(パルス電圧振幅波形制御方式)の略で、日立が1996年に業界で初めてルームエアコンに採用したインバーターエアコンの能力を最大限に引き出す制御方式です。
従来のインバーターエアコンは、直流電圧(240V)をベースにしてモーター回転数をコントロールしていたので、コントロールする幅が小さく、省エネとハイパワーの両立が困難でした。
これに対しPAM制御は、電圧の高低を幅広く変える(140V〜390V)ことができる制御方式なので、モーター回転数を幅広い範囲でコントロール出来ます。これにより、従来のインバーターエアコンに比べ、モーターの最高回転数を高めることができハイパワーを実現しました。また、低速回転時には、従来より低電圧の140Vを基準にして効率よく運転できるので省エネをも実現しました。

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